きぅいきゃんでぃー

その限り、社会学は階級性を有ちそして有たない
（無論貴族や僧侶との階級的対立はすでに過ぎ去っている）。
この三つの完全に異った動機、認識精神のこの三つの完全に異った
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群別と作用、この三つの異った目標、この三つの異った人格の類型、
この三つの異った社会群――この三つのものの上に、
宗教と形而上学と実証科学とが成り立つのに外ならない。
  

サン・シモンに於けるコントのかの相弟子マルクスこそ正に
シェーラーを脅かしている当のものである。
そしてそのような歴史的地盤は無論単に学派を産むだけのものではない、
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それは一切のものを産む。この地盤が階級となって現われるのである。
従ってそれはヨーロッパそのものであることが出来そうである
（茲で彼自身は却ってヨーロッパ主義者であることを注意せよ）。
  

人間の知識はコントによれば、神学的段階から
実証的段階に向って、発展し又進歩する。
そしてただ特定の理想状態に向っての発展を云い表わすためにのみ、
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あのような段階説が必要なのである。であるから今、
単なる発展説と段階的発展説とは、歴史的原理の承認の度合に於て、
重大な区別を与えられねばならない。
  

イェルザレムの認識社会学は、真理の実際上の社会的存在を取り扱うことが出来ない。
論理の問題は実はであるからここでも亦社会学的に取り扱われ得ない。
之が歴史的原理を無視した結果に外ならなかったのである。
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歴史的原理と論理の問題とを、このように回避することによって、
イェルザレムの認識社会学は、イデオロギー論を回避することが出来る。
だが彼は何故に歴史的原理と論理の問題とを回避しなければならなかったか。
  

自らに忠実な唯物論的批評の第二段の行動は――それが批評家・観念論者の
所に於てそうであった如く――、審査しつつある作品の美学的価値の評価でなければならない」。
今は「美学」の代わりに「論理学」を、
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「美学的価値」の代わりに「論理的価値」を置き換えれば好い。
さてあるべき知識社会学・イデオロギー論は、ただマルクス主義の内に於てのみ、
発見され展開される必然性と可能性とがある。
  

社会人の心理乃至イデオロギー（意識形態としての）概念は単に
プレハーノフに限らず多くのマルクス主義者によっても、
まだ充分に展開されていないようである。
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社会と意識との実質的な関係の問題を本当に説くことが出来ないと併し、
歴史社会的存在の下層建築と上層建築との弁証法的関係を、
この点に就いて、唯物史観によって充分に具体化すことが出来ない。